手で彫った印鑑って字に重みがある気がする?!

こんにちは、五代目です。 ? ?
長く投稿を休んでおりましたが、今日からまた再開いたします。 ? ?
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先日お客様から「手で彫った印鑑って字に重みがある気がするんだよね」とお話を伺いました。
その際の話を書いてみます。

そうですね、線に勢いが出るように職人は文字を整え彫っています。 ? ?
細かい文字の調整に関する話はまた今度しますが字の重みに関して書いてみます。 ? ?
文字には止めハネなど曲線もあれば直線も、それに「田」や「日」の様に線が線で囲まれた文字もあります。 ? ?
その線一本ずつ同じ太さで整えると味気ないし作られた文字になってしまいます。 ? ?
そこで線に太細・強弱を加えます。 ? ?
そうすることで文字には勢いが出て味が加わります。 ? ?
また、文字はバランスが存在します。 ? ?
例えば「月」タテの線が二本に対して横線が三本あります。 ? ?
この三本の線を書く時、ぎゅーっと極端に上寄りにしたとき目線は上寄りに、 ? ?
反対に下寄りにすると目線は下になります。 ? ?
どちらが格好良いか・・・チッ・・・チッ・・・チッ・・・ポーン。上寄りの方がいい。 ? ?
二本のタテ線がスーッと長い足の様に見えて格好良いです。 ? ?
(ちょっと極端な話ですが・・・)
篆刻

この様に文字には重心というバランスがあります。
認印の場合は大体上下二文字の組み合わせを見ながら重心を調整します。
実印はフルネームの大体4文字(5文字や6文字の方もいらっしゃいますが…) ? ?
上下左右の字の組み合わせ+字の重心も配慮しながら文字のデザインを考えます。 ? ?
おそらく先日のお客様はその字に違いがあることを感じたのでしょうね。 ? ?
手で彫る意味はここにもあると思います。 ? ?
今日もちょっと記事を書いてみました。 ? ?
五代目