銀行印を変更するときに知っておきたいこと

◆印鑑を変更する際は、最寄りの支店で手続きを
銀行印を別の印鑑に変更することを、「改印(かいいん)」といいます。
この改印、実はとても大事な手続きなんです。
というのも、銀行印は、あなたの「お金」に関わるとても重要な印。
万が一、第三者に悪用されるようなことがあれば、大きなリスクにつながりかねません。
だからこそ、改印の際には、口座を開設している銀行の窓口へ直接出向く必要があります。
「忙しいから、ネットや郵送で手続きできたらいいのに……」と思われるかもしれませんね。
でも、銀行印の登録は、必ず本人が印鑑を持参して手続きをする、というルールが決まっています。
このルールは、あなたの大切なお金を守るためでもあるのです。
ちなみに、「昔作った口座だから、開設した支店はもう遠いんだよなあ……」という方もご安心ください。同じ銀行の別支店でも、改印手続きは可能です!
たとえば、A支店で作った口座でも、B支店に行けばOK。
「最寄りの支店」で、便利に手続きできますよ。
改印に行く前に、準備物もチェックしておきましょう。
窓口でスムーズに手続きを進めるためには、次の4点を忘れずに持参してください。
【新しい銀行印に変更するときに持っていくもの】
✅ 新しい印鑑
✅ 古い銀行印(紛失している場合はそのことを申告)
✅ 通帳
✅ 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)

窓口では、新しい銀行印を登録したうえで、所定の改印届出書類に記入します。
書類を提出すれば手続き完了!
新しい印鑑で実際に取引できるようになるまでに、銀行によって1週間〜10日程度かかる場合が多いので、少し余裕を持ってスケジュールを立てておくと安心です。
◆「どれが銀行印かわからない…!」そんなときは?
ここで、よくあるお悩みについてもご紹介しておきます。
「いくつか印鑑があって、どれが銀行印だったかわからない……」というケース、かなり多いんです。
以前は、通帳の中に押されていた副印鑑(控えの印影)を見れば、登録されている銀行印を確認できました。でも、最近ではセキュリティ強化のため、この副印鑑を廃止している銀行が増えています。
そんなときは、慌てずに銀行の窓口で確認してもらいましょう!
方法はとてもシンプルです。
候補になりそうな印鑑をいくつか持参して、窓口で印影を照合してもらうだけ。
「どの印鑑が登録されているか」を、その場で教えてもらうことができます。
ちなみに、改印をしてしまった後で「やっぱり前の印鑑に戻したい」と思っても、再び改印手続きが必要になってしまいます。
少しでも不安があるなら、変更手続きを始める前に一度きちんと確認することをおすすめします。
◆新しい銀行印を選ぶときに気をつけたいポイント
さて、いざ新しい銀行印にしよう!となったとき、どんな印鑑でもいいわけではありません。
まず、シャチハタやゴム印はNGです。
理由は明快で、シャチハタは大量生産されており、同じものが簡単に手に入るため、セキュリティ上問題があります。
また、ゴム印は時間とともに変形して印影が変わってしまうので、信頼できる印として認められないんです。
さらに、もう一つ覚えておきたいポイント。
それは、「実印と銀行印を兼用しない」こと。
たとえば、もし銀行印と実印を同じにしてしまうと、その印鑑を紛失したときの対応が非常に大変です。銀行口座の改印手続きだけでなく、実印の登録廃止・再登録など、別途面倒な手続きが必要になってしまうのです。
盗難リスクや万一の事態を考えても、銀行印と実印は別々に用意するのが安心です。
少し手間はかかりますが、将来のトラブル防止のためにも、ぜひ別の印鑑を使い分けてくださいね。
【まとめ】大切なお金を守るために、正しく改印を

銀行印は、あなたの「信用」と「財産」を守る大切な存在です。
だからこそ、変更手続きも慎重に、確実に行いましょう。
改印手続きは窓口でしかできませんが、正しい準備と知識があれば、スムーズに進めることができます。
もし不安なことがあれば、事前に銀行に問い合わせをしたり、必要な持ち物をしっかり確認したりしておきましょう。
そして、新しい銀行印を選ぶときも、ぜひ「長く安心して使える一本」を選んでください。
あなたの未来を支える大切な印鑑だからこそ、じっくりと、納得できる選び方をしてほしいと、心から願っています。