実印を買うときに読む印鑑のプロがオススメする話

こんにちは、五代目です。先日ご結婚(入籍)のタイミングで認印が欲しい。というお客様がご来店されました。認印は注文出来たけど、実印って何に使うんですか?必要かしら、私がお答えした内容を書いてみます。

まずは“知識”として、実印必要になるタイミングは皆さんそれぞれで異なります。ご両親から贈り物として必要になったタイミングや社会人として持っていてね、といったプレゼント。もしくは自分で購入する方、結婚やクルマの購入時に必要になって用意する方のどちらかが多いです。どちらにしても自分の名前が彫刻されていて住んでいる役所・役場に登録を済ませた“はんこ”の事を実印と呼びます。

これも事前知識として、使う用途をカンタンに説明すればお金が絡む場面で必要とされます。
(財産贈与・マイホーム購入・クルマを購入など)自動車は資産として扱われるため、所有される方の名義で国へ登録する必要があります。

【実印を作るときに準備すべきこと】

◾️サイズのルール

実印はお住まいの役所に登録するため、はんこのサイズや彫刻内容に規定があります。
サイズは直径8mm以上25mm未満。かなり幅がありいわゆる認印(三文判)程度の小さいものから、会社用の実印のような大きなサイズまで登録可能です。
※自治体ごとに若干のルール違いもあるため、事前確認をおすすめします。

◾️彫刻内容(彫る名前)

例えば「伊藤 美穂子」さんの場合、

  • A)フルネーム「伊藤 美穂子」(5文字)
  • B)姓のみ「伊藤」(2文字)
  • C)名のみ「美穂子」(3文字)

この3タイプの中から選んで彫刻します。
※一般的には男女とか区別なくフルネームの彫刻ですが、比較的、女性のお客様はCタイプ(下の名前のみ)で作るケースも近年多いです、男性も同様にCタイプで登録します。

◾️素材(材料)

実印に使用できる素材には「変形しないこと」が条件です。
そのため、ゴム製や、シヤチハタ(インク内蔵型スタンプ)は登録できません。
また、誰でも同じものが手に入る既製品や、印影が鮮明でないものも認められません。

補足:当店は金沢市役所から委託を受けており、印影が判読しにくい場合、窓口職員と連携して職人がサポートに入る体制を整えています。安心してご相談ください。

◾️おすすめの材料とサイズ

使う方の状況や目的に応じて、おすすめは変わると考えています。

  • 「急ぎで登録だけ済ませたい」
  • 「長く大切に使いたい」

これらの目的によって、選ぶサイズや素材が違ってきます。

一般的におすすめできるのは、堅牢な素材です。
特に**動物性素材である牛角(黒水牛)**は、耐久性があり人気です。

サイズについては、フルネーム彫刻の場合16.5mmや15mmがバランス良くて手にも馴染みやすいでしょう。
植物性素材も悪くありませんが、木製ゆえに水濡れや衝撃には少し注意が必要です。
ご自身の「名前」を彫る大切なものですので、素材選びも納得のいくものをお選びください。

◾️「実印を買うときに印鑑のプロがオススメする話」まとめ

実印は、書類に押すだけでなく、「役所による証明書」が付帯し、重要な契約で使われます。
つまり、ご自身の名前を刻んだ「分身」とも言える存在です。
重みを感じるかもしれませんが、それだけ大切なものと考えて良いでしょう。

私たちは、おすすめをご紹介できますが、最終的には使う方の好みやご希望に沿うことが大切だと考えています。
迷ったときは、ぜひお気軽にご相談ください。
きっと、あなたにとって最善のご提案ができると思います。

手彫りの印鑑の魅力や価格についても、丁寧にご説明いたします。
ぜひ参考にしてみてください!

五代目 鶴見